既婚者がセカンドパートナーを求める背景とは？

結婚とは、人生を共に歩む「たった一人の相手」との関係を築く営みです。誓いを交わし、生活をともにし、家族をつくる――そんな関係は今も多くの人の理想です。しかし現実には、時間の経過とともに会話が減り、感謝や尊重の気持ちが薄れ、日常が単調になっていくケースも少なくありません。そのなかで、配偶者とは別の「誰か」とのつながりを求める人が増えています。

そうした背景から注目されているのが、“セカンドパートナー”という存在です。不倫や浮気とは異なり、「心の支え」や「もう一つの居場所」として求められる関係です。たとえば「夫婦仲は悪くないが、どこか満たされない」「家庭の中で“自分”を見失っている」と感じる人にとって、セカンドパートナーは心の空白を埋める存在になり得ます。

誰かに気持ちを打ち明けたい、会話を楽しみたい――そんなライトなつながりから恋愛関係まで、ニーズは人それぞれです。ただ共通しているのは「今の生活に満たされない何か」があり、それを誰かと分かち合いたいという思いです。

そこでセカパ編集部は、146名の既婚者を対象に「セカンドパートナーに何を求めているのか」「どんな関係を理想とするのか」などを探るアンケートを実施しました。本記事では、そのリアルな声から、既婚者が抱える本音と新しいつながりのかたちを紐解いていきます。

アンケート調査の概要

本記事では、既婚者146名へのアンケート調査で実施された回答結果をもとに、既婚者が抱える「結婚生活の本音」や「配偶者以外のつながり」に対するニーズを明らかにします。特に、セカンドパートナーに対してどのような期待や関係性を求めているのかを深掘りしました。

調査はクラウドソーシングを通じて行い、20代から60代以上まで幅広い年代の既婚男女が回答。結婚年数もさまざまで、多様なライフステージの声を集めました。

設問は全15問で、たとえば以下のような内容です。

• 「結婚したパートナーに満足していますか？」
• 「セカンドパートナーが欲しいと思ったことはありますか？」
• 「もしセカンドパートナーを持つとしたら、どのような関係性を望みますか？」

回答は選択式を中心に、一部自由記述も含まれており、「配偶者への満足度」「会話の頻度」など心理・行動面の情報も取得。これにより、単なる関心の有無だけでなく、その背景にある感情や動機も読み取ります。

結婚満足度から見えるセカンドパートナーの需要

結婚生活に満足しているからといって、すべてが満たされているとは限りません。今回のアンケート結果から見えてきたのは、「満足している」と答えた人の中にも、セカンドパートナーを欲しいと思った経験がある人が一定数いるという現実です。

以下の表は、「結婚したパートナーに対する満足度」と「セカンドパートナーが欲しいと思ったことがあるか」をクロス集計したものです。

この結果からわかるのは、「満足している」人のなかにも 約1割 がセカンドパートナーへの関心を持っているということ。特筆すべきは、「どちらかといえば満足している」層で、約半数（49.3%） が欲しいと思った経験があると答えており、満足度が高い層のなかにも“心のすきま”を抱えている人が多くいることがうかがえます。

また、「どちらともいえない」や「やや不満」層においても40～50%台と高い割合を示しており、“明確な不満”がある人だけでなく、“漠然とした物足りなさ”や“心の補完”を求めている人も多いことが明らかです。

このような傾向は、恋愛感情や性的な欲求というよりも、「会話」「癒し」「共感」といった精神的なつながりへの欲求に根差していると考えられます。つまり、セカンドパートナーとは、配偶者の代わりではなく、「もうひとつの心の居場所」として存在しているのかもしれません。

「何を求めるか」は、結婚生活の満足度で変わる

では、セカンドパートナーにはなにを求めるのでしょうか？ 今回のアンケートでは、「現在の結婚生活にどれだけ満足しているか」によって、求める関係性が大きく変わることが明らかになりました。

以下は、「結婚パートナーへの満足度」と「セカンドパートナーに求めるもの」の関係を示したクロス集計です。

この表からわかるのは、「結婚に満足している＝他の人を求めない」とは限らないということです。たとえば、最も満足度が高い層でも「日常の癒し」（27.6%）や「恋愛的なドキドキ」（20.7%）を求める声が一定数見られ、家庭外に“心の潤い”を求める傾向がうかがえます。

一方、あまり満足していないと回答した満足度が低い層では、「日常会話」（42.9%）や「同じ悩みを共有できる相手」（28.6%）など、孤独感や心の孤立を埋めるような関係性を強く求める傾向が顕著です。これは単なる恋愛感情ではなく、共感や安心感といった深い心のつながりへの欲求の現れと考えられます。

注目すべきは、恋愛的要素や性的なつながりを求める割合が、むしろ満足度の高い層でやや高まる傾向にある点です。これは関係性への不満というより、日常に埋もれた「自分らしさ」や「個人としての感情」を取り戻したいという内面的な欲求が背景にあると見られます。

こうしたことから、セカンドパートナーは単なる恋愛や浮気の対象ではなく、結婚生活で足りない部分を補う存在として求められている実態が見えてきます。その根底には、「理解されたい」「癒されたい」「安心したい」といった心の奥深くにある感情が存在しており、まさにそこに本当のニーズがあるのです。

※1 「満足していない」と回答した方は、全146票中わずか3票にとどまりました。このサンプル数では統計的な有意性を担保できないため、本集計においては分析対象から除外しております。

女性がセカンドパートナーに求めるもの──共感と癒しの重視

女性がセカンドパートナーに対して最も多く求めていたのは「日常の癒し」（33.4%）でした。 次いで「恋愛的なドキドキ」（28.6%）、「同じ悩みを共有できる相手」（22.2%）、「同じ趣味を共有できる相手」（17.4%）と続きます。

また、一定数ではありますが「性的なつながり」を求める女性も意外な割合で存在することが判明しました。（このテーマはセンシティブな内容を含むため、詳細な割合と背景の分析は、記事後半の会員限定コンテンツで特集しています。）

女性が求める“性”のリアルを見る

男性がセカンドパートナーに求めるもの──癒しと刺激のバランス

男性の回答で最も多かったのは「日常の癒し」（36.0%）で、これは女性と同様の傾向です。また、女性に比べて「性的なつながり」を求める声も高く、一定の特徴が見られました。（このテーマはセンシティブな内容を含むため、詳細な割合と背景の分析は、記事後半の会員限定コンテンツで特集しています。）

男性が求める“性”のリアルを見る

男女の違いと共通点

セカンドパートナーに対するニーズは、性別によって異なる傾向を見せますが、その根底には共通する思いも見られます。

女性は「癒し」や「共感」「会話」といった情緒的なつながりを重視し、恋愛よりも気軽なチャット相手や安心できる居場所としてセカンドパートナーを求める傾向が強く見られました。

一方、男性は「性的なつながり」や「恋愛的な刺激」を重視する割合が高く、「男として扱われたい」「自分を理解してほしい」といった承認欲求が背景にあるようです。趣味の共有や会話相手を求める点では女性と共通する部分もあります。

男女ともに共通していたのは、「家庭を壊したいわけではない」という前提です。配偶者への不満ではなく、自分に足りないものをそっと補いたいという感情が根底にあります。また、「否定せずに受け入れてくれる誰かがほしい」という思いも強く、年齢や結婚年数に関係なく広がっていました。

つまり、セカンドパートナーは逃避ではなく、補完の存在。家庭を大切にしながら、自分自身を取り戻す手段として、静かなつながりを求める――それが現代の既婚者のリアルな姿なのです。

恋愛じゃなくてもいい──軽やかなつながりを求める層

「セカンドパートナー＝恋愛やドキドキ」と思いがちですが、アンケート結果から見えてきたのは、それとは異なる“静かなつながり”を求める声でした。

自由回答には、「恋愛感情は不要」「ただ会話がしたい」「愚痴を聞いてもらえるだけでいい」といった意見が多く見られ、特に女性に多かったのは「気軽に異性とチャットできる関係」。それは「深い関係を築きたい」というよりも、「少しでいいから自分に関心を持ってほしい」という、ささやかな願いに近いものでした。

背景には、結婚生活の中で感じる孤独や承認欲求の欠如があります。たとえ家庭に問題がなくても、日常で心が満たされない瞬間は誰にでもあり、誰かと会話を交わせるだけで癒されることもあるのです。

このようなニーズは年齢層を問わず広がっており、恋愛や性的関係を求める人ばかりではありません。特に中高年層では「家庭を壊さず、認め合える関係を持ちたい」という声も目立ちました。

つまり、セカンドパートナーとは“恋人の代わり”ではなく、自分を取り戻すための対話の相手。燃え上がる恋ではなく、ほどよい距離で互いを支える、成熟したつながりが求められているのです。

こうした傾向から、「セカパ」では従来のマッチングアプリとは大きく異なり、マッチング不要ですぐに気になる相手にメッセージを送れる設計になっています。これは「セカパ」が単なる出会いや恋愛ではなく、「会話」「共感」「心の居場所」として存在する既婚者のための心のセーフティーネットであることを意味しています。

セカンドパートナーは“補完関係”

「セカンドパートナー＝浮気」と思われがちですが、今回のアンケートから見えてきたのは、それとは異なる、もっと静かで現実的な関係性です。多くの既婚者が求めているのは、恋人ではなく「自分らしさを取り戻す補完的な存在」でした。

夫婦間の会話が減り、日常が形だけになったとき、「誰かと気軽に話したい」「否定されずに受け入れてほしい」と感じるのは自然なことです。実際、「癒し」や「共感」「チャット」を求める声が多く、自分の感情を整える“心の居場所”としてセカンドパートナーを必要とする人が増えています。

恋愛や性的な関係を望む人もいますが、その多くが「家庭は壊したくない」と考えており、関係性を慎重に保ちたいという意識が見られます。求められているのは刺激よりも「安定した共鳴」です。

セカンドパートナーは、一時的な逃避ではなく、家庭と自分自身を両立するための選択肢。育児や仕事の中で「役割」に縛られた自分から離れ、素のままでいられる相手として、多くの既婚者にとって貴重な存在になっているのです。

つまりセカンドパートナーとは、恋愛や浮気ではなく、「本当の自分を思い出すための、もう一つのつながり」。現代の結婚生活における“感情のセーフティネット”として、静かにその役割を果たしているのです。

セカンドパートナーを作る上で一番求められているのは“バレないこと”

セカンドパートナーに求めるものは「癒し」「日常会話」「悩みの相談」などさまざまですが、それらに共通する前提条件がひとつあります――それが「絶対にバレないこと」です。

アンケートでは、「どんな関係を築きたいか」という希望よりも、「相手に知られずに使いたい」という気持ちが多くの人に共通していることがわかりました。たとえ軽い会話や相談レベルのつながりであっても、「異性と個人的に連絡を取っている」と知られることで、夫婦関係に影響が出てしまうと感じている人が多いようです。

そのため、「通知が来ない」「アプリアイコンが目立たない」「プライベート空間で安心して使える」など、“そっと使える機能”へのニーズは非常に高くなっています。「家族は大切。でも、自分の気持ちにも正直でいたい」――そんな思いの中で、誰にも干渉されずに心のよりどころを持ちたいという声が多く寄せられました。

つまり、「バレないこと」は既婚者向けマッチングアプリにおける“重要な機能”ではなく、“絶対条件”なのです。どんな関係であっても、それが見つかるリスクを回避できる安心設計があるからこそ、既婚者たちは自分らしさを取り戻す一歩を踏み出せるのです。

私たちは、このアンケート結果を真摯に受け止め、ユーザーの声を反映させながら「バレないこと」を徹底的に追求してアプリを設計しました。たとえば、パートナーや知り合いに利用していることがバレない電話番号によるフィルタリング機能や完全通知オフなど、使う側の安心感を第一に考えた機能が多数搭載されています。

日常生活の中でふと感じる寂しさや、家庭では話せない悩みを、誰かと共有できる――そんな「つながり」が、今の既婚者たちにとって大きな意味を持つ時代です。「セカパ」では、一方的な“いいね”の数や見た目に左右されるのではなく、「気軽な一言」から始まる関係を大切にしています。

マッチングという“許可”がいらないからこそ、自分のタイミングで、自分の言葉で、誰かにそっと想いを届けることができます。匿名性と安全性を保ちつつ、日常の延長線上にある“もうひとつの安心”を提供する――それが「セカパ」の目指す姿です。

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